エクソソームとは細胞から放出されるナノスケールの小胞体であり、ホスト細胞の性質を引き継いでいるため、その解析はガンの早期診断に有力である。本研究ではエクソソームの特徴抽出に原子間力顕微鏡(AFM)を用い、固体基板への吸着様態とそれに伴う変形を定量化する新しい手法を提案した。ガン細胞から抽出した3種類のエクソソームを用い、その特徴を高い信頼性で抽出する方法として機械学習を採用した。AFM画像から得られる個々のエクソソームのデータを14次元空間にプロットすることにより、高い正答率で識別が可能なことを示した。固体表面との相互作用に注目した本手法は、新たなガン診断法として期待できる。
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