研究課題/領域番号 |
15K13362
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
一井 崇 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30447908)
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研究分担者 |
宇都宮 徹 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (70734979)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 原子間力顕微鏡 / 走査プローブ顕微鏡 / 液体金属 / 固液界面 |
研究実績の概要 |
原子間力顕微鏡 (AFM) は近年著しい発展を遂げ、真空・大気中のみならず液中環境での原子・分子分解能観察が達成されたことから、固液界面の高分解能構造分析手法としての研究が進められている。しかし、多くの液中AFMでは、シリコン製のカンチレバーをフォースセンサとし、その変位を光学的に検出するため、光学的に透明な液体以外への適用が困難であった。一方、液体 (溶融) 金属は古くはハンダ、近年では複合材料形成や有機薄膜デバイスへのソフトコンタクト電極など、さまざまな需要が高まっている。しかし、液体金属-固体界面の微視的分析法はこれまでほとんど存在しなかった。本研究では、金属探針を有する音叉型水晶振動子をフォースセンサとし、その先端のみを液中に浸漬することで、光学的に不透明かつ電子伝導性を有する液体金属中でのAFM観察を実現した。探針表面処理技術および液体金属固定化ホルダを新たに開発し、また液体金属-空気界面に存在する金属酸化膜の除去プロセスの確立により、液体金属中でのAFMナノスケール分析に成功した。
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備考 |
The 23rd International Colloquium on Scanning Probe Microscopy (ICSPM23) にてPoster Awardを受賞
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