飛行時間型2次イオン質量分析(TOF-SIMS)を用いて固体水素の表面融解を解明するために、GM冷凍機をベースにしたクライオスタットの開発を行った。その結果、試料表面を4K程度に冷却出来、なおかつ超高真空中で表面清浄化のためのフラッシュ加熱や試料交換が可能な冷却試料マニピュレータの開発に成功した。そしてこれを用い、固体水素薄膜に関してTOF-SIMSの昇温実験を行った。その結果、表面相転移(再結晶化と融解)に対応すると考えられる2次イオン強度の変化が観測された。すなわち、TOF-SIMSの昇温測定から、最表面の相転移が検出されることが示唆された
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