本研究は光通信の「モード多重化」技術に関するものであり、OAMと呼ばれる光の軌道角運動量を持つ特殊な光ビームを入出力することのできる、光集積回路を創生することを目的としている。周期構造を持つディスク状光共振器を用い、周期構造による波長選択性の高い共鳴反射現象を利用することで、光共振器内への強い光閉じ込めと、鉛直方向へのビームの取り出しを両立させる。共振物理の解明、素子の試作実験と、電磁界シミュレーションの高効率実行法を研究し、試作に必要な加工プロセスの要素技術を開発するとともに、FPGAを用いた時空間方向並列計算による高速計算アーキテクチャの可能性についても実証した。
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