研究課題
コインシデンス計測用検出器をスピン偏極透過電子顕微鏡へインストールすることに成功した。また、本検出器へスピン偏極電子を精度良く照射することに成功し、効率よく検出する物理的配置を実現した。次に、電子線照射した際の同時計数測定を実施した。まず、2検出器それぞれの単電子カウントができる増幅・スレッショルド条件を精査し、スピン偏極電子を用いた2電子相関実験を実施した。電子線発生用レーザーの円偏光度を制御することで電子スピン偏極度を90%から0%まで可変にし、スピン偏極度に依存してアンチバンチング効果に変化があるか計測した。その結果、アンチバンチングにはスピン偏極度により増強効果が僅かながら現れることを実証した。この結果、空間電荷効果と真の量子干渉効果の重畳したアンチバンチングであることが見出された。また、フェルミ統計によるアンチバンチング効果をコヒーレント偏極電子線を用いて検証することに成功した。
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Applied Physics Letters
巻: 109 ページ: 013108
http://dx.doi.org/10.1063/1.4955457
顕微鏡
巻: 50 ページ: 151-155