2次元CAT(1)空間の局所構造の決定のための鍵となる線識面の研究に取り組んだ。2次元CAT(1)空間内の任意の点のまわりの微小領域において、自然に定義された線識面が、その内部距離に関してCAT(1)空間になること、およびそれが2次元円板に同相であることを証明することに成功した。これを基にして今後は、2次元CAT(1)空間の局所構造を、有限個のCAT(1)-空間リプシッツ円板の貼り合わせとして決定して行きたい。 ・曲がった空間上の漸近的自己相似集合の概念を導入し、そのハウスドルフ次元を決定し、具体例として、曲面上のシェルピンスキー・ガスケットのハウスドルフ次元を決定した。
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