2N個の辺からなる平面上の多角形の辺をN個のペアに組み分けし,各ペアを複素アフィン写像により貼り合わせることによりリーマン面を構成することができる.このとき,自然にそのリーマン面上のアフィン構造も定まるが,このようにして現れる対象を記述するようなタイヒミュラー空間上のベクトル束を構成した.さらにそれは,固定された(カスプ付き)リーマン面の基本群のアフィン表現のなす空間とみなせることがわかった.ここで,ペアをなす2辺が同じ長さを持つ場合は(特異)ユークリッド構造を持つが,上記束の部分集合をなすことから,対応するモジュライ空間があるこの束の切断として実現されると期待される.
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