種々の量子ウォークの定常測度、時間平均極限測度について研究を行った。例えば、1欠陥をもつ1次元3状態の量子ウォークに関して、その定常測度を求めた。その結果より、欠陥のない1次元3状態量子ウォークの定常測度を導出し、その定常測度と時間平均極限測度の関係についても明らかにした。また、1欠陥をもつ1次元2相系の量子ウォークに関して、同様の結果を得た。さらに、四元数量子ウォークを導入し、それに対応するグラフのゼータ関数を用いて、グラフ上の四元数量子ウォークを決めるユニタリ行列の固有値を求めることが出来た。そのことにより、量子ウォークと四元数量子ウォークとの違いを明らかにした。
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