2次元の面積保存写像の研究のための第一歩として、Marti Peteと共同で、1次元標準写像(アーノルド族) z-> z+α+βsin(2πz) (ここで α, β は実数)について、相空間変数zとパラメータαを複素化して考えた。 主に非線型性パラメータβを小さな正の実数として固定したときに、パラメータαの空間に指状のパターンが出現することが以前から知られていた。この現象を放物型分岐の理論を用いることにより研究した。 また、実2次多項式族におけるカオス的パラメータの測度が正であること(Jakobsonの定理)の複素二次多項式ののYoccoz puzzleを用いて証明する方法を与えた。
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