宇宙観測用X線望遠鏡は通常Wolter-I型のX線光学系であり、大面積、高角度分解能、かつ軽量のX線望遠鏡を実現するためには、軽量かつ形状精度の高い反射鏡基板が鍵となる。そのために、軽量かつ剛性が高く、任意の形状に成型できる CFRP (Carbon Fiber Reinforced Plastic) を反射鏡基板として使用することを試みた。しかしそのためには、CFRPの繊維起源のプリントスルーによる凹凸を抑制しなければならない。我々はポリイミドシートに反射膜を成膜し、これを Wolter-I型のCFRP反射鏡基板にはりつけることで、プリントスルーを抑制しつつX線反射鏡を作ることに成功した。
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