将来の地球型惑星の高分散分光観測による大気成分の詳細観測のためには、分光器の透過率を現在の数倍以上に高めることとある程度の空間分解能が必要である。本研究では天文応用が限られていたフーリエ分光法を用いてこれらの実現を目指した。フーリエ分光を行う階段状の高精度鏡を製作し、可視光で波長分解能最大30000を実現する段数30段のアルミ階段鏡の製作に成功した。また波長分解能100000を目指した200段ミラーの設計も行った。さらに、明るい恒星光を除去するコロナグラフとフーリエ分光器を組み合わせた室内実証実験も行った。これらの成果は、将来の高コントラスト分光観測の実現に向けた重要な一歩である。
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