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2015 年度 実施状況報告書

宇宙望遠鏡の新しい開発思想:逆研磨鏡による波面補正の開発実証

研究課題

研究課題/領域番号 15K13471
研究機関国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構

研究代表者

塩谷 圭吾  国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 准教授 (40392815)

研究分担者 櫨 香奈恵  国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 宇宙航空プロジェクト研究員 (50635612) [辞退]
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード補正鏡 / 宇宙望遠鏡
研究実績の概要

本研究の目的は、宇宙望遠鏡の性能を大幅に改善するする「逆研磨鏡」を開発実証することである。

その原理は、高精度の宇宙望遠鏡を製造する代わりに望遠鏡の形状誤差を相殺するように研磨した小型鏡を追加するもので、いわばコンタクトレンズの働きをする。高精度の宇宙望遠鏡は地上望遠鏡では代替できない観測を供するが、近年とくにコスト、開発期間、技術的リスクの増大が深刻な問題となっており、ある意味で実現性の限界状態にある。本研究はこの限界状態に対する非常に有効な打開策になり得る。2年間の研究で設計、開発、実証を行う。その際には具体的なプラットフォームとして、赤外線宇宙望遠鏡での系外惑星観測を想定する。成果は、天文衛星のみならず実用衛星など広範な宇宙望遠鏡に適用できる可能性がある。

今年度はまず、実験系全体の設計を行った。また、設計と合わせて、アルミニウム切削にて自由曲面鏡を制作を進めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度はまず、実験系全体の設計を行った。実験系の主な構成要素は、宇宙望遠鏡が結像、生成した星像を模擬する光源およびピンホール、補正鏡、補正鏡と組み合わせるべき鏡、検出器部である。

設計と合わせて、アルミニウム切削で自由曲面鏡を製作する技術に注目し、制作を進めた。母材とアルミニウムで作り、いっぽう保持機構などもアルミニウム製にすることで、熱膨張・収縮時に相似変形し原理的に結像性能に影響しない実験系とする。

今後の研究の推進方策

基本的に、研究計画に則って開発研究を進める。今年度は、光学系全体を通した実験を行う。つまり、まずクリーンリーム内に設置した光学定盤の上に、光学系を構築する。光学系は光源装置に端を発する。光源装置は点光源より、拡散光(球面波)を射出する。これを受けて、コリメート部が並行光に変換する。コリメートされた光束に分光素子を導入する。その後、結像光学系を経て、検出器に入射させる。検出器はコンピューター制御され、電子的な2次元画像データを取得する。

次年度使用額が生じた理由

調達方法の工夫などにより、544 円の端数が生じた。

次年度使用額の使用計画

残額と、H28年度の該当事業を合わせて、光学・電子・エレキ部品購入(消耗品)などに活用する計画である。

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公開日: 2017-01-06  

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