ダークマターを高解像度の原子核乾板上に微細飛跡として記録し、その方向性を含めて検出するため、光学顕微鏡でその分解能以下の微細飛跡を検出しうる萌芽的技術の開発を進めた。飛跡を作る金属銀微粒子の示す局在表面プラズモン共鳴により微細な飛跡を光らせる超解像顕微鏡法を適用して、飛跡を検出した。数10 nmの粒子もプラズモン共鳴による輝点の像として解像し、偏光を用いることでさらに検出能は向上した。輝点の色は微粒子の形状・サイズにより変化した。プラズモン共鳴を用いた飛跡検出法は、分解能向上とともに、偏光情報・色情報など多くの情報を与え、今後の放射線飛跡解析への有力な手段となりうる。
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