本研究の究極目標は、ニュートリノの未確定重要パラメータを測定することにある。 このため我々は原子励起状態からの光子を伴うニュートリノ対放出過程に着目した。本研究に於いては、パラ水素標的の振動励起準位と基底状態間のコヒーランスを対向型と呼ばれる励起配位で実現し、それからの対超放射過程信号を観測することに成功した。また信号強度やその共鳴幅等の性質は、ほぼシミュレーションで再現することも判明した。これより原子を用いたニュートリノ分光に向けて、その基礎となるマクロコヒーラント増幅原理を実験的にも理論的にも飛躍的に深化させた。この成果を基に二光子凝縮体の理論的実験的研究を継続している。
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