本研究では、パルス強磁場下量子ビーム実験における磁場発生技術の革新による高精度化と時間発展観測測定のための新技術として、コイルの冷却の高速化、高速繰り返し・波形制御電源の製作と性能検証を行った。開発した強磁場装置を用いて、強磁場下の微弱超格子回折のシングルショット計測、中性子時分割測定、シングルショットXAS分光、など、これまでパルス磁場下では不可能であった、量子ビーム実験を実現し、パルス強磁場の応用範囲を格段に広げる事に成功した。さらに、ポンププローブ型時分割X線分光において、高速繰り返しパルス磁場を用いた高速初期化技術を開発し、初期状態設定に制約のない実験を可能にした。
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