STMトポグラフィ像に現れる原子を表すピークについて、その中心位置や幅といったパラメータをスパースモデリングを用いたベイズ推定によりデータそのものから推定可能にするアルゴリズムを開発した。これにより、超伝導を示すSrVO3薄膜上の酸素原子位置を局所的な歪みや欠損位置まで含めて推定することができるようになった。さらに、原子欠損間に働く有効相互作用を推定することで背後にある物理過程を推測することや、二種類以上の原子が含まれるSTMトポ像から原子位置の特定と原子種の弁別をも可能にするアルゴリズムを開発した。また、モデル選択において重要な交差検証誤差について、再重率法を用いた高速な計算手法を開発した。
|