鉛直方向の2つの光共振器によって鏡を支持する、新たな光学浮上の構成を発見した。この構成によりミリグラム級の質量を持つ鏡の安定な光学浮上が可能となるだけでなく、標準量子限界への到達が現在の技術で実現可能であることを示した。また、ねじれ振り子を用いて、我々が新提案した光学浮上手法の安定性の検証実験を進めることができた。 光学浮上が実現できれば、プランク質量を大幅に上回る巨視的な鏡の位置の間の量子エンタングルメント状態を実現することができる。巨視的な世界で量子力学は成立するか、という根源的な問いに実験的に迫る新たな道を切り拓いたと言える。
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