渡り鳥などの磁気コンパスの原因と考えられる、ラジカル対機構における量子力学的な効果に着目し明らかにするため、磁場効果の高感度かつ高安定測定を実現し、磁場効果の詳細を時間分解測定する新しいコンセプトに基づいた測定を行った。フラビン系において、非常に高い安定性での、磁場効果の測定に成功し、その磁場効果スペクトル形状が時間により変化する事を、初めて明らかにすることができた。これらの現象を量子力学に基づいた計算をおこない、そこにスピン系の特殊な緩和(スピン運動が不揃いになり位相がばらつく)を考慮することにより、実験結果を説明する事が出来た。
|