海域における地殻変動観測の高度化のためには,低消費電力で海上プラットホームの位置・姿勢把握の実現が重要である.本研究では,単一GNSSアンテナと慣性航法装置を用いた,より消費電力の低いリアルタイム洋上部姿勢把握システムの開発を実施した.開発では(1)超低消費電力GNSS連続観測システムの開発と(2) 単一アンテナと慣性航法装置による洋上部プラットホームの姿勢把握アルゴリズムの開発を行った.その結果,(1)については3W以下の消費電力で必要な機能を提供できるシステムの開発に成功した.(2)については方位角で0.5度,ピッチ・ロール角で0.4度の精度で姿勢を把握できるアルゴリズムの開発に成功した.
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