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2018 年度 実績報告書

低・高エネルギー粒子、及びX線の同時分析機能実現に向けたハイブリッド検出系の試作

研究課題

研究課題/領域番号 15K13574
研究機関名古屋大学

研究代表者

平原 聖文  名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 教授 (50242102)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード高エネルギー粒子検出器 / マイクロチャンネルプレート / 半導体検出器 / ハイブリッド検出器 / 宇宙プラズマ / 宇宙探査 / ASIC / 較正実験
研究実績の概要

最終年度では、世界的にも第一線・最先端技術として確立しつつある日本製マイクロチャンネルプレート(MCP)・ストリップ式シリコン半導体検出器(SSSD)の最新の宇宙実証実績を誇るタイプを用いて、それらを独自設計・特注による特殊治具で機械的に結合する事によりハイブリッド検出系を構成した後、日本国内の宇宙空間物理学の実験グループでは我々のみが保有する高エネルギー粒子ビームラインを用いて実証実験を行った。このビームラインへのハイブリッド検出系のセッティングでも特殊治具を新規設計・製作し、更に電気信号ラインを様々に工夫・調達する事で、効率的な較正実験を実施した。
このSSSDは2016年12月20日に打ち上がった後、順調に地球磁気圏にて宇宙観測を行っているERG(あらせ)衛星の高エネルギー電子分析器に用いられたタイプの予備品であり、制御・信号読み出し回路としてASIC(application specific integrated circuit、特定用途向け集積回路)が用いられているのが特徴である。同等品がJAXA・ESA国際共同水星探査衛星計画「BepiColombo」のMMO(Mercury Magnetospheric Orbiter)の高エネルギーイオン・電子分析器群にも適用されている実績がある。このASICと数百ミクロンピッチの64チャンネル電極が実装されたSSSDを用いる事で、MCPからの出力信号を高精度の位置検出機能により、SSSDの出力と同様にASICで読み出す事が可能となった。
実際のイオンビームラインを用いたMCP・SSSDハイブリッド検出系の較正実験では、1mmφに絞ったイオンビームの1mmピッチのマルチスポットをMCPに照射し、MCPにて増幅された電子雲を、SSSDの複数のストリップ電極にて集電荷し、ASICにより読み出す事に世界で初めて成功した。

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公開日: 2019-12-27  

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