1596年慶長伏見地震で活動した有馬-高槻断層帯の断層試料を電子顕微鏡で観察・分析した結果、周辺の岩石と比較して、数10ナノメートル以下のサイズの非晶質な微粒子が、多く含まれていることを発見した。そこで、非晶質微粒子の溶解速度定数※3を文献値から参照し、現地の環境条件(温度・pH)にて、何年間保存されうるかを解析した結果、約1000年で完全に消失(地下水に溶解)することが明らかになった。この結果は、「非晶質微粒子が残存している断層≒約1000年前以降に活動した活断層」ということを意味し,活断層の新しい活動性評価手法として期待される。
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