研究成果の概要 |
野外での観察によって,新鮮から強風化した花崗岩の化学組成を測定し,CN(CaO+Na2O), A(Al2O3), K(K2O)(モル)を端成分とする三角図(CN-A-K図)を使って花崗岩の風化過程について検討した.その結果,風化の進行に伴いCNが減少するタイプ1,風化の初めにKが増加し,その後CNが減少するタイプ2,そして,初めにCNが減少し,最後にKが減少するタイプ3に区分された. 土石流発生頻度の高い箇所では,タイプ2の化学的変化が卓越する.このことは,岩盤強度を劣化させる要因として,地下における熱水変質の影響が大きいことを示唆し,土石流発生の危険度を評価する際の指標となる可能性がある.
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