U-Th核年代法によるプレソーラーの年代測定には、1 pg以下のU・Thの高精度定量分析が必要である。本研究では同位体希釈TIMS法による微量U・Th定量分析技術を開発した。その結果、1 pgのU及びThをそれぞれ再現性 0.45%及び1.3%で測定可能にした。これをプレソーラー粒子に適用した場合、求める年代には約7億年の誤差が付随することになる。 一方、太陽系近傍のr-核種の起源と進化に関し、銀河化学進化モデルと天文観測に隕石組成の解読を加えた新しい理論研究を行った。その結果、太陽系に供給されたr-核種が最後に合成されたのは太陽系形成の1.3-1.4億年前であることを突き止めた。
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