アーク放電を利用したプラズマウィンドウは大きな排気系なしに大気と真空を隔離する革新的インターフェースである.本研究ではカスケード型プラズマをベースとした放電源を製作し,実用的プラズマウィンドウを開発することを目的とした.装置サイズは直径120 mm, 長さ100 mm,重量は15 kg以下である.開発した放電源を用いることで50 A放電にて大気側・真空側圧力比約3桁の圧力勾配を発生させることに成功した.この値は世界最高値であるが,現実的なプラズマウィンドウとして圧力比5桁を指標としているため,さらに一桁高い値が要求される.これには電流を100Aまで増大させることで対応できる.
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