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2016 年度 実績報告書

電極触媒反応を追跡する表面増強テラヘルツラマン散乱分光装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K13612
研究機関北海道大学

研究代表者

八木 一三  北海道大学, 地球環境科学研究院, 教授 (40292776)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワードテラヘルツラマン分光 / 表面増強ラマン散乱 / 金クラスタ / 金ナノロッド / 白金ニッケルナノフレーム
研究実績の概要

本研究では、テラヘルツラマン分光法と表面増強ラマン散乱(SERS)を組み合わせ、燃料電池カソードで起こる酸素還元反応(ORR)や蛋白質・酵素など生体高分子を電極に固定した状態で駆動される電極反応などに応用することを目的としている。本年度は、ヘリウムネオン(He-Ne)レーザーを光源とし、超狭帯域ノッチフィルターを組み合わせた顕微光学系を従来のラマン顕微鏡の反射部に組込むことで、テラヘルツラマン顕微鏡を構築できた。また、785 nm励起の光学系も別途構築し、複数波長でテラヘルツラマンスペクトルを得られる状況になった。
異方性を有する金属ナノ構造のフォノンバンドを評価することができるかどうかを明らかにするため、AuナノロッドやAuクラスタにおけるテラヘルツラマン測定を実施したところ、いずれの場合も200 cm-1までの範囲に複数のバンドを観測できた。特にAu8クラスタについては、配位子が異なっても骨格構造が一定の場合は同様のスペクトルが観測された。今後、これらについては、振動計算との比較を行う他、電位を印加したり、光による形状変化など摂動をくわえた際の変化を追跡する。また、燃料電池カソードに利用可能な高性能・高耐久性が期待されているPtNiナノフレームについても計測を行ったが、明確なバンドは観測されていない。今後、Au基板上にPtナノフレームを固定したギャップモード型表面増強を利用した計測を行いたいと考えている。それが実現できれば、反応中のラマンバンドの変化に着目した計測が可能になるだろう。
また、高分子薄膜についてもテラヘルツラマン計測を行ったが、今のところ分子間相互作用に基づくバンドは観測できていない。周辺の環境を変えて、湿度や温度に変化をくわえる改造が必要かも知れない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 燃料電池電極触媒の周辺環境計測と非白金系触媒への展開2017

    • 著者名/発表者名
      八木一三
    • 学会等名
      電気化学会第84回大会
    • 発表場所
      首都大学東京(東京都八王子市)
    • 年月日
      2017-03-25 – 2017-03-27
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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