(1)速度論的に安定なas‐インダセンの合成のモデル実験として、s‐インダセン誘導体の新合成法の開拓を検討した結果、目的物を得ることに成功した。この新合成法はas‐インダセン誘導体に適用可能であるので、その目処がついた。 (2)チオフェン縮合as‐インダセンの類縁体の合成を目的として、o‐キノジメタン型の異性体を生成したところ、4+4付加した二量体が得られることを見出しその構造を決定した。かさ高い置換基の導入による速度論的安定化を試みたが目的物の単離に至らなかったことから、本系の安定性の限界を明らかにした。また、二種類のジヒドロ‐o‐キノジメタン型化合物の合成と光学的物性の調査を行った。
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