研究成果の概要 |
[2+2+2]付加環化反応は、多置換六員環骨格を合成する上で原子効率の高い反応である。中でもアルキンの三量化によるベンゼン環の構築が最も一般的であり、これまでに多くの報告例がある。一方、ヘキサアルキニルベンゼンは、有機液晶や有機非線形光学材料などの有機エレクトロニクス材料の中心骨格としての利用が期待されている。しかしながら、従来の合成法では工程数の多さ、副生成物の生成など問題点があった。このような背景を踏まえ報告者は、1,3,5-ヘキサトリインの中央のアルキン部位選択的な触媒的[2+2+2]付加環化反応により、[2+2+2]付加環化反応によるヘキサエチニルベンゼン誘導体の合成法の開発した。
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