研究課題/領域番号 |
15K13656
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
田中 健太郎 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (40281589)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | MOF / ナノチューブ / 金属錯体 / Paddle-Wheel型錯体 / 細胞間コミュニケーション |
研究実績の概要 |
細胞間の情報や物質の伝達は、細胞間のシグナルや物質の放出・受容を介して行われるが、細胞間を物理的に繋ぎ、選択的な物質輸送を可能にすれば、新しい複合的な細胞系を生み出すことができるかもしれない。例えば、2つの細胞間でそれぞれの酵素反応系を結びつけることにより、効率的な有用物質生産が期待できる。現在のバイオテクノロジーで遺伝子組み替えを経て行っている人為的な生物的物質合成を、複数の細胞を繋ぐことによる細胞間コミュニケーションを創出することで行うとする目標のもと、本挑戦的萌芽研究では、新たな細胞間コミュニケーションを生み出すために細胞間を繋ぐ分子カニューレとしての「1D MOF」を合成し、二つの細胞膜間物質輸送系の構築を目的としている。 多孔性配位高分子(MOF)のチャネル構造を1次元(1D)的に切り出した構造とみなせる、Paddle-Wheel型錯体をもとにした中空カラム状分子1D MOFを合成し、ディスクリートなナノチューブ状の構造であることを明らかとした。金属イオン、配位子、チャネルサイズや長さ、チャネル内部官能基を可変パラメータとし、多種類の1D MOFを合成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度予定をしていたとおり、多孔性配位高分子(MOF)のチャネル構造を1次元(1D)的に切り出した構造とみなせる、Paddle-Wheel型錯体をもとにした中空カラム状分子1D MOFを、金属イオン、配位子、チャネルサイズや長さ、チャネル内部官能基を可変パラメータとし、多種類合成した。また、ナノチューブ内部へのゲスト分子導入についても検討を行った。
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今後の研究の推進方策 |
1D MOFの空孔内への分子集積・透過および、その選択性の平衡論的な解析を行うとともに、空孔の構造制御による分子選択性の制御の検討を行う。また、1D MOFを用いた細胞膜モデルを介した物質輸送についても検討を行う。
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