本研究では、資源・エネルギー・環境問題の解決に資する材料として、原子層レベルで成長を制御したエピタキシャル薄膜での酸素イオン伝導に注目した。作製した[SrFeO2.5]/[GdScO3]ヘテロ構造をHAADF-およびABF-STEMで観察した結果、厚さ約5 nm程度の界面近傍領域では、Feイオンの酸素八面体構造での配位環境が無秩序となった特異な高温構造が安定化されることを見い出した。これは、SrFeO2.5が800℃以上の高温で示す高い酸素イオン伝導がヘテロ構造界面では室温で実現する可能性を示唆するものである。界面イオン伝導の有無を含む詳細な特性評価は現在も発展的に進めているところである
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