カルボン酸とアミンの脱水縮合反応は最も理想的なアミド合成法である。既に幾つかの種類のボロン酸などに触媒活性があることが報告されている。今回、我々は2,4-ビス(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸が既存のボロン酸に比べ高い触媒活性を示すことを明らかにした。特筆すべきは、カルボン酸の種類を問わず、このボロン酸が高い触媒活性を示したことである。特に重要な知見はフェニルボロン酸のオルト位にトリフルオロメチル基を導入することによって触媒活性が飛躍的に向上した点である。この要因はトリフルオロメチル基の電子求引性と立体的嵩高さである。この立体的嵩高さが触媒とアミン由来の失活種生成を抑制したと考えられる。
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