本研究ではトポロジー変換という高分子の「かたち」に立脚した新たな刺激応答性分子システムの開発を検討するため光開裂性部位を含む環状高分子の合成および物性評価を行った。つまり、トポロジー効果の制御を目指して、直鎖状と環状の可逆的高分子トポロジー変換の検討を行った。これまでに報告された直鎖状-環状の可逆的なトポロジー変換プロセスでは、有機溶媒中での酸化・還元試薬を用いるという欠点があったが、本研究は水中での光照射による低環境負荷のトポロジー変換を提案するものである。さらに、光開裂性環状ポリ乳酸ーポリエレンオキシドブロック共重合体を合成し、開裂によるゲル化を達成した。
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