本研究では、円偏光二色性(CD)顕微鏡計測を実現するため、微弱な楕円偏光を利用した分光計測を行う。本計測を実現するためには微小位相差を有する波長板の方向を制御することが必要となる。本研究では2台のEOMを用いた新しい光学システムを開発することで、楕円偏光状態を10 kHzの周期で行うことを実現し、高速かつ高感度なCD計測が可能であることを示した。また同光学システムを組み込んだ顕微鏡光学系を構築することで、高分子スピンコート薄膜中に分散したポリスチレンラテックス粒子(直径 300 nm)について、粒子の透過画像検出が可能であることを確認した。
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