電気泳動法は、高性能分離・分離コスト削減・分離効率向上に優れているが、非水溶性合成高分子分析への適用はほぼ行われていない。当研究室ではすでに界面活性剤を用いる非水系キャピラリー電気泳動法による非水溶性合成高分子の種類別・組成別分離に成功している。今回、界面活性剤種や溶媒組成が分離挙動に与える影響について調査を行い、分離メカニズムについての検討を行ったところ、分離選択性は主として疎溶媒性相互作用に由来するが、静電相互作用が比較的強く働く試料成分が存在することも明らかにできた。また別途、合成高分子のサイズ別分離を行うための、有機ゲル、および汎用的な検出法の開発に成功した。
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