本研究計画は、平成27年度のみの単年度研究であり、期間内に効率的なPAR化学合成工程を確立した。短期間なので、まずは直鎖状PARの合成に集中し、最適な反応条件を探索した。DNA固相合成法の一つであるホスホロアミダイト法に準拠して、PAR化学合成法を構築した。リボシルアデノシンは、連結予定部分の水酸基を弱い酸条件で加水分解可能なジメトキシトリチル基で保護し、その他の水酸基・アミノ基は担体からの切り出しの工程で同時に脱保護可能なベンゾイル基で保護した。他にも、スターターとしてのリボースとキャッピングとしてのアデノシンの保護体も用意した。PAR合成サイクルを経て、PAR二量体を得た。
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