本研究では,安価でかつ無害な元素からなる、結晶構造の異なる2種類のナトリウムフェライトNaFeO2に着目して、低温・低濃度二酸化炭素の吸収に及ぼす水の影響を調査することを目的とした.その結果,NaFeO2は湿度80%の湿潤な空気及びCO2雰囲気下で,CO2と反応し炭酸塩を生成することがわかった.さらに湿度が高いほどCO2吸収反応が進行した.NaFeO2は、湿度を制御することで室温でも空気中のCO2濃度(0.04%)から高濃度の純CO2までの幅広い濃度のCO2を吸収できたことから、本研究の目的が達成されたと判断した。
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