pH変化に応答し、発光性を変化させる近赤外シアニン系色素を開発した。緩衝溶液中で吸光度、発光強度を測定したところ、分子内求核性官能基の違いにより、pH応答領域が異なることを明らかにした。また、吸光度、発光強度ともpH変化に鋭敏に応答し、その応答は可逆であった。腫瘍細胞共存下においても、その応答性は損なわれず、色素はエンドサイトーシスにより細胞内に取り込まれ、エンドソーム中の低pHに応答して発光することがわかった。ポリエチレングリコールを複合化させたハイブリッド材料は光腫瘍イメージングに適用でき、腫瘍の可視化が可能であった。
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