分子構造や分子間相互作用に敏感なラマン分光法に、レーザ照射により金や銀などの金属の表面近傍のナノ空間に発生する局在プラズモン場による励起を組み合わせることで、回折限界を超える空間分解能と単一分子でのスペクトル測定も可能にする超解像ラマン顕微分光システムの開発を行った。また、ピエゾステージやガルバノミラーによる走査に比べて高速でイメージの取得が可能なニポウディスク方式共焦点レーザスキャナを用いた共焦点ラマン顕微鏡を試作した。バンドパスフィルターにより特定の波長のラマン散乱を選択透過させて冷却CCDカメラで検出することによりラマン散乱光像を直接観察した。
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