系統的に構造をデザインした6種類の官能基をセルロースナノファイバー表面に導入し、溶融混練によりHDPEに添加し、射出成形後のTEM観察と粘弾性試験および強度試験よりシシケバブ構造の形成について検討した。ピバロイル化CNFをCNF重量ベースで10%添加すると樹脂中での分散性は良くないが、セルロースナノファイバーをシシとしてその表面からHDPEの折り畳み結晶が成長したシシケバブ構造とHDPEの伸び切り鎖結晶をシシとしてその表面からHDPEの折り畳み結晶が成長したシシケバブ構造が顕著に形成された。強度特性との比較からシシケバブ構造の形成がHDPEの補強に貢献していることが明らかになった。
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