本研究の目的は、環状ポリエステルに流動を印加してエステル交換反応を誘起させ、そのエステル交換反応を介した分子間環拡大または自己縮環反応によって環状ポリエステルの分子量を自在に制御することである。この過程で得られた分子量の制御された環状ポリエステルの同種直鎖状ポリエステルに対する結晶化核剤としての利用可能性を検討した。具体的な検討事項は、①環状ポリ乳酸の合成とキャラクタリゼーション(初期分子量の決定)、②流動有機エステル交換反応後の試料の分子量およびその分布測定、③分子量が制御された環状ポリエステルの結晶化核剤としての能力検証である。
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