研究課題
28年度はカルボン酸銀合成のみ検討を行ったが、これらの合成技術をフィードバックし、卑金属である銅及びニッケルへの応用のために、カルボン酸卑金属前駆体の合成を検討し、銀の場合と同様に卑金属ナノワイヤー用高アスペクト比有機前駆体の合成条件の検討と評価を行った。銅に関しては、針状前駆体の合成を実現した。また超高アスペクト銀ナノワイヤー合成のために、高アスペクト比有機前駆体合成の検討を行った。合成条件を再最適化することによって少ない銀の量で高導電性と透明導電性を兼ね備えた、銀ナノワイヤーグリッド形成技術を開発した。また合成した銀ナノワイヤー膜の透明性・導電性を、FT-IRによる拡散反射スペクトル測定、紫外可視分光装置、低抵抗率計で測定・評価を行った。また膜の形成状態をFE-SEMで観察し、銀ナノワイヤーの短軸径・アスペクト比・被覆率の画像解析を行い、評価を行った。またフレキシブルなプラスチック基板への製膜を行い、曲げ耐性・基板への密着・接合性の評価を行った。本研究の合成法では、有機前駆体の還元時に銀ナノ粒子が析出し、低融点の銀ナノ粒子がそのまま拡散し、基板と直接接合する技術を開発した。高アスペクト前駆体の合成と、成膜技術を開発することにより、透過度80%以上、抵抗値10Ω・cmのフレキシブル透明導電膜が、低コストで廃棄物の発生しないプロセスで誰にでも簡単に1時間程度で合成できる技術を開発した。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 3件、 招待講演 3件) 備考 (1件)
16th International Conference on Nanotechnology - IEEE NANO 2016,
巻: 1 ページ: 257-260
10.1109/NANO.2016.7751502
http://www.che.tohoku.ac.jp/~aim/hayashi/research4.html