テトラグライムとLi塩からなる溶媒和イオン液体と様々な溶媒を混合することでエマルション電解液の調製を試みた。安定なエマルション状態を保つ電解液を調製することはできなかったが、カチオン構造に長鎖アルキル基を有する疎水性のイオン液体と溶媒和イオン液体を混合して電解液を調製した結果、長鎖アルキルが非イオン性ドメインを形成し、非イオン性ドメインとイオン性ドメインがナノレベルで相分離したエマルションに近い状態になることが示唆された。この疎水性の電解液は大気下でも水分をほとんど吸収せず、リチウム空気電池に適用すると、相対湿度28%程度の水分存在下でも放電・充電が可能であった。
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