研究課題/領域番号 |
15K13823
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
祖山 均 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90211995)
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研究分担者 |
高桑 脩 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60633518)
青柳 吉輝 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70433737)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 石灰鱗 / 炭酸カルシウム / エフロレッセンス / バイオミネラリゼーション / レーザ |
研究実績の概要 |
1. カニなどの甲殻類,およびホタテ,シジミ,ハマグリ,アサリなどの貝類などのバイオミネラリゼーションで生成された炭酸カルシウム製材料の高強度の機構を解明するために,その階層的組織構造に着目して,既存設備の走査型電子顕微鏡SEMを用いてミクロ・ナノ構造を外表面および内表面ならびに断面の各面における階層的組織構造の異方性に着目してSEM観察し,外側と内側で空孔などの組織構造が異なることなどを明らかにした。 2. 微小押込み試験から得られた荷重-変位曲線を用いて逆問題解析を行い,アサリおよびハマグリの貝殻の内面の降伏応力が1GPa程度,アサリの貝殻の外面の降伏応力が400MPa程度であることを明らかにした。また,ビッカース硬さ試験の結果から,貝殻の種類および面に関係なく,ビッカース硬さが2.5GPa程度であること,微小圧子押込み試験の結果より,今回調査した貝殻の縦弾性係数はおおよそ25~50GPaの範囲であることを明らかにした。 3. 水垢(石灰鱗)に着目して,炭酸カルシウム膜を,水酸化カルシウム水溶液中に設置した銅板やステンレス鋼板などの基板に人工的に生成できることを明らかにした。また,基板の設置方法や温度などを制御することにより,生成効率が高まる可能性を明らかにした。 4. 設備備品費で購入したレーザを用いて,水酸化カルシウム水溶液中に設置したステンレス表面に,レーザを走査し,制御性のよい炭酸カルシウム層の生成が可能であることを実験的に明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
交付申請書の研究実施計画に記した項目について,順調に実施し,着実な成果を得ている。
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今後の研究の推進方策 |
交付申請書の研究実施計画に記した項目について,平成27年度は順調に実施できたので,平成28年度は,引き続き,交付申請書の研究実施計画に記した項目について研究を推進する。
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