研究課題/領域番号 |
15K13844
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
明田川 正人 長岡技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10231854)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | レーザダイオード / 正弦波周波数変調 / 周波数安定性 / 変位計測 |
研究実績の概要 |
この研究は、レーザダイオードLDの周波数安定化を、正弦波周波数変調とヨウ素の飽和吸収線を用いて行い、かつ同時にこのLDを光源とする変位計測干渉計を構築し、干渉計のターゲットミラー変位を正弦波周波数変調の復調法により決定しようとするものである。平成27年度は次の結果が得られた。 (1)外部共振器型レーザダイオードECLDに、正弦波位相変調法を適用し、ヨウ素の飽和吸収線(633nm)にロックすることに成功した。測定時間、100sで周波数安定性6×10^-11を達成した。これは、市販のHeNeレーザを用いた変位計測干渉計の周波数安定性10^-8を大きく上回るものである。 (2)上の(1)で開発した周波数安定化ECLDを光源とする、変位計測干渉計を構築した。干渉計信号に含まれる変調信号の高調波成分を利用して、リサージュダイアグラムを描き、これから変位を求めるものである。干渉計の光路差で、高調波成分の振幅が変化するが、これをうまく利用して、連続的に変位を検出できることを証明した。 (1)と(2)より、周波数安定性が現状の変調計測干渉計より格段に向上し、かつより高精度に変位を検出できる手法の可能性を示した。 (上記の成果は、IOPの Measurement Science and Technologyに投稿中)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ほぼ目標は達成した。干渉計の精度評価をこれから行う。
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今後の研究の推進方策 |
ECLDより、より廉価なdistributed bragg reflector laser diode(DBR LD)の周波数安定化を図り、これを光源とする変位計測干渉計のの開発を行う。 また、リサージュダイアグラムに代わる、零位法を用いた位相の直接追尾決定法を開発する。
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次年度使用額が生じた理由 |
高速で位相を直接計算するAD/DA/FGPA計算機の購入選定に手間取ったため。
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次年度使用額の使用計画 |
AD/DA/FGPA計算機の購入をおこなう。
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