難削材には,高強度,高融点,低熱伝導の金属材料や,硬脆性の材料などがある.これらの材料の研削加工においては,研削ホイールと被削材間に生ずる研削熱を抑制することが加工の容易化を促すと考えて,本研究に取り組んだ.その手段として,研削ホイールに径方向の超音波振動を援用した.結果として,研削ホイール作用面にある極めて多くの砥粒が微小切削を繰り返して材料を除去するとともに,研削ホイールと被削材間が断続的に接触することで研削熱を抑制することができた.インコネル718やチタン合金等の耐熱合金,単結晶SiCやアルミナセラミックスの硬脆材料において,表面損傷の少ない研削加工面を得ることができた.
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