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2018 年度 実績報告書

世界初,癌腫瘍を治療・再発予防する磁性マイクロカプセルインプラント製造法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 15K13851
研究機関奈良工業高等専門学校

研究代表者

谷口 幸典  奈良工業高等専門学校, 機械工学科, 准教授 (10413816)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード粉末成形 / 絞り加工 / 個別要素法 / マイクロフォーミング
研究実績の概要

鉄-コバルト粉末を内包したチタンカプセルインプラントの生産手法として,代表者が発明した特許「箔の絞り加工」による試作カプセル生産用ダイセットを構築するための実験を遂行した.加えて,粉末を媒介したTi箔の絞り加工の数値解析手法として構築した有限要素法解析手法によりTi箔の破断箇所の同定を調査した.その結果,ダイテーパ部における最大引張応力発生箇所がこれまでの実験における破断箇所と一致したため,応力集中を防ぐように粉末の拘束状況を変化させてしわ押さえ力の適正化を試みた.しかし,破断発生を回避するに十分な拘束状況を作ることが困難であることがわかった.そこで,深さ0.8mm程度まで絞り加工を施した試験片を押出し加工により長尺化するものとし加工限界の向上がなされるかどうかを解析した.押出しテーパ角を45°の場合と25°の場合について調査した結果,両者とも密閉押出しコンテナ内の静水圧成分により絞り試験片は破断することなく,特に25°の場合はφ0.8,長さ1.6mm程度のカプセル状になるまで押出し成形できることが明らかとなった.この結果を受けて実際に押出しダイスを製作し実験を行った結果カプセルの長尺化に成功した.試作カプセル生産用ダイセットは粉末を媒介した絞り加工を第一工程とし,押出し加工を第二工程とする成形パスを実現するための順送金型が必要となるものの,チタンカプセルインプラントの大量生産手法として実用化ができると考えている.なお,実験室で製作したφ0.8試作カプセルの発熱実験は本研究期間内に終了することはできなかったが,これまでの装置で試作成功したφ1.0×1.0mmカプセルで既に良好な性能を得ており,これについては本研究課題の連携研究者である奈良県立医科大学分子病理学講座國安弘基教授の研究グループにより自己発熱インプラント材としての実用化に向けた検討が実施されているところである.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Estimation of Yield Surface on Iron Powder Compaction for Finite Element Analysis using Drucker-Prager Cap Model2019

    • 著者名/発表者名
      R Ogawa, T Yoshimura, N Yagi, K Mizuta and Y Taniguchi
    • 雑誌名

      IOP Conf. Series: Materials Science and Engineering

      巻: 501 ページ: 1-8

    • DOI

      10.1088/1757-899X/501/1/012021

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Simulation of Cutting Behavior in Green Powder Compact by using Distinct Element Method2018

    • 著者名/発表者名
      谷口 幸典,八木 直輝,大前 雄也,水田 航平
    • 学会等名
      2018 World Congress on Powder Metallurgy, Beijing
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 鉄圧粉体の破壊挙動とそのDEM解析2018

    • 著者名/発表者名
      水田航平, 谷口幸典
    • 学会等名
      粉体粉末冶金協会講演大会
  • [学会発表] 鉄粉末圧粉体のせん断破壊特性2018

    • 著者名/発表者名
      吉村太智, 水田航平, 谷口幸典
    • 学会等名
      粉体粉末冶金協会講演大会
  • [学会発表] Drucker‐Prager Capモデルを用いた圧粉成形シミュレーション2018

    • 著者名/発表者名
      水田航平, 吉村太智, 小川椋太郎, 谷口幸典
    • 学会等名
      塑性加工連合講演会講演論文集

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公開日: 2019-12-27  

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