本研究では小型・高効率・高減速比の新しい複合遊星歯車機構を提案した。提案する減速機は内歯車もしくは太陽歯車を持たないため設計上の制約条件を緩和することができ、ほぼ任意の減速比を実現できる。また従来は難しかった極めて大きな減速比も実現できる。具体的には、キャリアを入力とする2K-H型複合遊星歯車機構の4種類の異なる構成を提案し、減速比1/135および1/405の減速機の製作を行った。また歯車の転位を利用し、減速機の効率を最大化する最適化問題として最適な転位係数を求める手法を提案した。さらに減速機の効率と減速比の関係を明らかにした。最終的に減速比1/95、効率96.5%の減速機の設計を行った。
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