繰り返し応力による疲労破壊を抑制するために,接触材料の高硬度化が行われているが十分でない.本研究では,酸化グラフェンを潤滑油に分散させて,疲労寿命を向上させることを目的とする.そのため,酸化グラフェンの潤滑油への分散方法の検討,転動試験機の作製,転動試験を行った.転動試験の結果,酸化グラフェンを分散させることによって疲労寿命の向上が達成された.ただ,疲労寿命を大幅に向上させると思われるトライボフィルムの形成は達成されなかった.今後は,トライボフィルムが向上されるような分散剤を見出し,さらなる疲労寿命の向上を目指す.
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