パルスレーザを物質に集光することで発生するブレークダウン現象を用いて、炭素微粒子の熱分解酸化が可能かどうかを実験により調べた。予備実験として行った固体炭素試料表面へのレーザ照射では、アブレーションによって試料表面から除去された炭素の一部が雰囲気酸素と結合し、二酸化炭素を生成することが確認された。次に、炭素のナノオーダ粒子を含む配管流れに対してレーザ照射を行なったところ、照射領域を通過した流れに含まれる炭素粒子の総個数が減少することが確認された。現状では低効率だが、レーザ照射による微細炭素粒子の蒸発と酸化が可能であることを示唆する結果を得た。
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