PWM制御により油圧内部でエネルギーを回生することを考え,基礎技術を確立し油圧システムの省エネルギー化に貢献することをねらって研究を推進した.電気回路と比べ自由度が大きくバルブ圧損の非線形性や油の弾性の影響もある複雑な油圧システムのエネルギー回生について,系の動特性を考慮した近似による理論解を用いたモード解析とフーリエ級数展開を組み合わせた流量応答計算法およびエネルギー回生率を平均回生率と振動回生率の積で表現する評価法を提案するとともに,提案法により回生のメカニズムを明らかし,パラメータの影響を把握することができた.また,実験によりバルブ切換速度を十分確保することが重要であることがわかった.
|