把持力調整を題材として、先行皮膚刺激が反射的行動に働きかけるための条件を調査するとともに、類似の現象を足部・脚部でも生じさせ、歩行中のつまずきに対する回避行動を促す可能性を調査した。 把持力調整に関しては、把持物体に加わる外力が比較的小さく、把持力増加の開始に100 ms以上の遅延を要するような条件では、皮膚への先行刺激は、把持力調整を促進する効果がみとめられた。一方で、遅延が、100 ms 以下である場合、先行刺激による促進効果は認められなかった。 歩行中のつまずきについては、つまずきを任意に誘導する実験を行い、つまずき易い状態が発生することを示した。
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